本船乗組員によるシーチェストのストレーナー掃除の結果発生したmarine growthの取り扱いについて整理したいと思います。
1.発生する廃棄物の概要
本船乗組員が実施する以下の清掃作業により、付着生物(marine growth)が発生する場合があります。
・船体外板清掃
・シーチェスト清掃
・Sea suction / Cooling water strainer 清掃
・Pipe strainers 清掃
付着物の例:
・フジツボ(Barnacle)
・貝類
・海藻
・泥・スライム
・砂泥混合物
これらの廃棄物が、”MARPOL Annex V の operational waste”または”BWMC の sediment”のどちらに該当するかが論点となります。
2.Ballast Water Management Convention(BWMC)上の取り扱い
BWMC Article 1.11 では sediment をBallast water から分離して沈殿した物質”と定義しています。
さらに Regulation B-5 では、バラストタンク内に堆積した sediment を適切に除去・処理することが求められています。
関連する対象:
・Ballast tank bottom sediment
・Ballast water treatment system で捕捉された沈殿物
・Ballast tank cleaning sludge
・Marine growth が sediment になる場合
以下の場合は BWMC 管理対象となり得ます。
・バラストタンク内部に付着していた生物
・バラスト水由来の堆積物
・Sediment removal 時に回収された生物混合物
この場合、BWMP Regulation B-5に従った管理が必要です。
3.ストレーナー由来 marine growth は BWMC 対象か
通常は 対象外 と考えられます。
理由としてはシーチェスト・ストレーナーは、ballast tankでなく、ballast water sediment でもないためです。
したがって、以下から発生した marine growth は BWMC 上の sediment に通常該当しません。
・Sea chest cleaning
・Cooling water strainer cleaning
4.MARPOL Annex V 上の取り扱い
MARPOL Annex V では、運航・保守作業で発生する廃棄物を garbage(Operational Waste)として管理します。
Operational waste に含まれる典型例:
・清掃くず
・塗膜片
・保守作業ゴミ
・機器清掃残渣
条文上、marine growth の明示はありませんが、実務上は清掃作業によって生じた船内廃棄物として operational waste に分類するのが合理的です。
5.船内での取り扱い方法
ストレーナー清掃で回収した marine growth は、以下の管理が推奨されます。
・船内回収
・分別保管
・Garbage Record 管理
6.船外排出時の注意
MARPOL 上で marine growth の海洋投棄可否は明確ではありません。
そのため、もし船外へ排出を検討する場合は以下確認が必要です。
・MARPOL Annex V Reg.4
・Special Area 規制
・Coastal State rule
結論として、”ストレーナー由来 marine growth は BWMC 対象ではなく、MARPOL Annex VのOperational Wasteとして処理する”ことが妥当です。


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